護岸計画編
河道(渓流保全工)計画編
 実際多様な流れと出来るのは水際だけ。
・水際にはとにかく変化を与える。
 勿論、多様化と言う意味では覆土を行わない箇所が一部あっても良い。
 植物の生息環境としてはそのままでは劣悪。
・かごマットには必ず残土処理の(出来れば表土)覆土を行う。
 例えば渓流保全工完全堀込区間の余裕高部なら必要かどうかも含めて検討の余地がある。
 法肩側は冠水頻度もその際の流体力も低いのでランクダウンが可能。
・同一法面で同一の工種である必要はない。
 例えば南側に柳を使うと日光の遮断が出来、環境圧の低減につながる。
 強度や使用材料の根拠が付けばより多様化になる。
・左右岸同一の工種である必要は無い。
 施工や樹木の存置を考慮し片岸掘削にする等様々な条件を考慮し河道(渓流)の単調化を防ぐ。
・カーブの内側を掘削した方が、線形もスムーズで護岸の必要箇所も減る傾向にあるが、河道が直線化する。
 異常洗掘や堆積は維持管理上の大きな支障になる。
・掃流力が大きく変化しない様、水深・勾配のバランスに注意する。
 現況が原始河川に近かったらなるべく手を掛けない様に。かつての改修で排水路化している場合は更にその前の姿に。
かつての川の姿を確認するには国土地理院や米軍撮影の空中写真、地元への聞き取り調査が有用。
・基本的にその川の本来の姿を念頭に置き計画する。

計画・設計のツボ

これまで、当社において計画・設計する際にポイントとしたものを
ランダムに列挙してみました。参考になれば幸いです。
但し、御使用に際しては自己責任でお願い致します。
当然、サイトに書いてあったなんて根拠にならないですし。

随時追加の予定です。ご意見ご質問はこちらへお願い致します。

 ヤナギや隣接する河畔林を上手く利用する。
・日光、風等環境圧を極力防ぐ状態になる様計画し、外来種の侵入を極力防ぐ。
 供給元となる。
・河岸・渓岸は存置すると植生の回復が早い。
 攪乱は不可逆。
 微生物等から遺伝子レベルの攪乱を防ぐ。
・発生土、石、コンクリート、木は極力現場内で再利用し、移動を避ける。
 埋塞するケースがある。
・低々水路は現況の土砂の動きを良く把握し計画する事。
 融雪出水等で水没したままだと枯死し、生育しない。
・連柴柵工等柳を使用する際は施工時期と施工高さに注意する。
 特に小河川だと数年で河積を阻害する可能性がある。
・ヤナギは程々に使用する。
 魚の遡上に影響を与えない範囲で落差をもうけるのも良い。
 低々水路は幅や水深を変化させたり、水路内に巨石・ブロック等を投入する方が効果がある。
 カーブ定規で描いた様な低々水路の蛇行は概ね無意味。
使用前
使用後

柳を用いた低々水路護岸の例。数年で密生している

玉石帯工
木杭・玉石で堰を作り縦断的に
変化を与えた例
 河床以下の水の連続性を維持し、有機物の循環に大きな役割を果たす水生昆虫の生息場所を確保する。
・帯工は透水性のある材料を検討する
 大型でも空隙のあるタイプなら良い。
・連接ブロックは極力小型とする。
 魚の遡上機会が増加する。
・ダイナミックレンジをなるべく広くとる。
魚道(共通)編
大型連接ブロック

空隙のある大型連接の例

 カゴマット、格子枠、大型網カゴ、鋳鉄枠、袋型根固等
 ダイナミックレンジを広くとる設計が可能。
迷入がないのは勿論、河川流量の増減による魚道水深の変化が比較的小さい。
・全幅式が理想。無理なら迷入対策を行う
河道内タイプ
 例えば設計箇所上流の取水施設に気付かなかった場合、OUTとなってしまう。
 近傍比流量は場所や河川規模により大きく異なる場合もある。
・簡易で構わないので流量観測を行い、推測値との比較を行う。
 水位より各部の敷高が決まる。そして各々の箇所に対応する適切な水理計算があれば失敗は無いはず。
図面には水の線を入れる。
 魚は遡上せざるを得ない。(極論)
・入り口と出口をしっかりつくること
 設定流量が実際と異なった、堆積や洗掘による流量の変動等思わぬところで生きる事もある。
魚道ブロック
床固魚道工 魚道ブロック護床工
アイスハーバー型魚道工

ダイナミックレンジを広くとった設計例。 左:魚道ブロック天端を横断的にずらして配置。 中央:全幅式隔壁に流量に応じた
切欠きを設けている。また、護床工部の魚道ブロックも天端に差を付けている。 右:アイスハーバー型の切欠きに段差を設
けている。 何れも渇水期に必用な越流水深を、増水時に適切な越流水深(流速)を得る事が可能。

アレな魚道入り口
良く出来た魚道入り口

良く出来た入り口の例

ちょっと怪しい入り口の例

 実は設計者本人が現場に行った際、見易い様に、でもある。
 一般に魚道の維持管理は非常に手間である。行けない箇所を設けるべきではない。
・一通りの維持管理が可能となる様、足掛金物、タラップ等を設ける。
 例えば魚道脇に植樹(ヤナギで可)、一部のプールに蓋を設ける、折り返し点等余裕のあるプールに巨石を投入する、等。
 しかし、小渓流や改修後の単調となってしまった河川・渓流では一つの生息空間とも考えられる。
 魚道は魚にとって特異な環境であり、一刻も早く遡上させるべき、という考え方がある。
・魚道内の生息環境を向上する事も一つの考えである。
 洪水時、堤体開口部からの噴流は魚道に向かって突進する事から計算値以上の流量が魚道に流入する。
 洪水時は水理計算の様にはならない。
・許される範囲内で余水吐は極力広目に設定する。
 みお筋の変動により魚道に流入不能になる可能性が増大する。
・特に流量の少ない渓流では魚道出口は極力水通しに寄せる。
ダム折り返し